第327回 9月20日(土)18:00~
「日本におけるオオカミ復活の必要性を考える」
井上 剛 氏 (一般社団法人 日本オオカミ協会)
全国的に大型哺乳類による農林業被害や獣害が発生していますが、特に北海道で問題になっているのが、推定50万頭が生息するとされるエゾシカです。シカ問題は高頻度で新聞・ニュース等で取り上げられる機会が多く関心も高いといえます。演者は日本オオカミ協会(JWA)の活動に1993年創設以来参画し、オオカミという動物に対する正しい知識の啓蒙普及、そして本来の良好な森林生態系の復元を目的に日本における再導入を提唱しています。本話題提供では、オオカミの必要性を理解してもらい、誤解、偏見を解くと共にオオカミ復活の必要性を提案し、賛否問わず、いろいろお話しできれば嬉しく思います。
第328回10月18日(土)18:00~
「日本文学にあらわれた野鳥たち 1」
高橋 良直 氏 (北海道野鳥愛護会)
万葉集から現代文学まで、野鳥はどのように描かれてきたかという観点から、野鳥が登場する文学作品を紹介します。1回目は、万葉集や古今和歌集などの和歌を経て江戸時代の俳句を読み、さらに明治以降の俳句と短歌を鑑賞します。
(一例) 「いかる来て起きよ佳き日ぞと鳴きにける」 水原秋桜子
第329回11月15日(土)18:00~
「日本文学にあらわれた野鳥たち 2」
高橋 良直 氏 (北海道野鳥愛護会)
人間や社会を描くことを主眼とする現代文学では、野鳥が登場する作品はあまりないのですが、2回目では野鳥が描かれるいくつかの小説等をバードウォッチャーの視点から紹介し、鑑賞します。取り上げる作品は、中勘助「鳥の物語」、木下順二「夕鶴」、井上靖「海峡」、吉村昭「漂流」、藤沢周平「玄鳥」、稲見一良「ダック・コール」などを予定しています。