1月28日、野鳥お勉強会特別企画講演会 「北海道の希少鳥類を考える集い–夏鳥を減らさないために–」大盛況に終わる(2015.12.12)


「近年、シマアオジやアカショウビンは見られなくなったね!そのうち北海道では見られなくなるのだろうか!」などと、例会などでそれらの鳥名が上がるたびに口癖のように語られます。「とにかく現状を確認して何らかの手だてを打たなければ・・・」とうなずく中、ひょんなきっかけ?から、この企画がスタートしました。講演会はシマアオジなどの減少に関心を持ち、中国など各地を調べ歩かれた遠藤公男氏をはじめ、道内の野鳥研究者や動物写真家、そして道外から特別ゲストを招いた講師陣の講演と会場の声を踏まえたシンポジュウムで行われました(チラシ)。

222参加者は予想以上に多く、会場の都合で約20人に申し訳なくもお断りをすることもありました。講演会の内容は以下のプログラムに示しますが、とりわけ有名講師による興味深い講演内容は、どれも有意義なお話であったと、参加の皆さんから大変満足なお言葉をたくさんいただきました。当会としても全国的に珍しい夏鳥の減少に関わる講演会を開催できたことを光栄に思いつつ、これに関わった以上、これから私たちとして何ができるかを関係期間と連携しながら、見られなくなった夏鳥が再び普通にみられる日の来るための努力をしなければならないと気持ちを新たにさせられました。開催内容については、来年3月に北海道新聞野生生物基金への報告書としてとりまとめたのちに公表できたらと思います。


《プログラム》
[第1部] 特別講演
『シマアオジの受難』 遠藤公男 氏 (動物文学者)
『道央からアカショウビンが消えた』 嶋田忠 氏 (鳥類写真家)
[第2部] 講演&パネルデスカッション
<コーディネーター> 川路則友 氏(元森林総合研究所北海道支所長)
『タンチョウの群れを保つための情報―群れの状態を捉えるため、どのように調査を行なってきたか―』 正富宏之 氏 (専修大学北海道短期大学名誉教授)
『シマフクロウのこと』 早矢仕有子 氏 (札幌大学教授)
『沈黙の春、再来? 夏鳥の減少』 玉田克巳 氏 (北海道立総合研究機構主査)
+ 特別ゲスト シンバ・チャン氏 (バードライフ・インターナショナル主任研究員)